真・ホドリゴ日記

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あきらめないで

ぼくは、悩み事ができるといつも姉さんに相談する。
姉さんといっても、実の姉ではない。
近所のお姉さんだ。

家族ぐるみで付き合っている、真矢さんという家庭があるのだが、
そこの、みき姉さんに、ぼくは小さい頃から可愛がってもらっている。

姉さんは、マルちゃん麺づくりと昔ながらの中華そばをよく食べ、
悠香茶のしずくで顔を洗う。
キシリクリスタルで磨いているので歯はピカピカだ。

悩み事を相談する為に、真矢家を訪れると、
姉さんはいつも、
「おーかーえーりー、おなかすいたーでしょー♪」
と言ってマルちゃん麺づくりを作ってくれる。
たまにはカップ麺以外のものを出してほしいとは思っているが、
ご馳走になっている手前そのことは言えない。

姉さんは、いつもぼくを勇気づけてくれる。

成績のことで悩んでいると、
「勉強をあきらめないで!
 あきらめないで!あなたのお肌。」

失恋で悩んでいると、
「恋をあきらめないで!
 あきらめないで!あなたのお肌。」

勿論、ぼくは特にお肌のことでは悩んでいない。

先日、ぼくは道端で姉さんを見かけた。
自販機で青年がタバコを買おうとしていたのだが、その後ろで姉さんが並んでいた。

青年は、千円札を自販機に入れようとしていたが、何度入れても返ってくる。

ぼくが姉さんに声をかけようとしたその時だった。
姉さんは、青年の胸ぐらをつかみ、
「そろそろあきらめろや!」
と罵倒していた。

ぼくはそれ以降、真矢さんの家には行っていない。






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  1. 2010/07/25(日) 09:53:39|
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ラップ

私の住んでいるマンションの話なんですが、
夜、部屋で音楽を聴いていたりなんかすると、
隣の部屋から「ドンドン!」って、壁を叩く音がするんです。

「ちょっと音が大きかったかなぁ」と思ってボリュームを下げるんですけど、
それでも、時折「ドンドン!」とくるんです。

神経質な人なのかなと思ってオーディオのスイッチをオフにすると、
いつもはそれで「ドンドン!」は止むのですが、
その日は違ったんです。

電気も消してもう床に着いているにも関わらず。

「ドンドン!」

私も抗議の意味を込めて壁を叩き返したのですが、
「ドンドン!」が更に大きくなって返ってくるんです。

そして、その日はそれが朝まで続きました。


さすがに困ったなと思い、マンションの管理人さんに事の次第を説明して、
なんとか説得してもらおうと思ったのですが、

「その部屋、貴方が入居する前からずっと空室ですよ」と。


そして今、その「ドンドン!」がまた聞こえてきたんですが、
私はいつになったら眠れるのでしょうか。


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仁鶴「さてハジメ相談員の質問でした。
   ハジメ相談員は大家さんから賠償金を貰えるのでしょうか。
   上沼相談員どうですか。」

上沼「マンションについての相談とのことですが、
   私は一戸建てに住んでるからあまりイメージがわかないんですよね。
   ほら、大阪城ってご存知ですか?
   私そこに住んでいるので、マンションのことはどうもねぇ。」



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  1. 2010/05/24(月) 01:11:22|
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黄金の風

もう気付いている人も多いと思うが、私の正体はブチャラティである。
趣味は人の汗を舐めること。スタンド能力はスティッキーフィンガーズだ。

私は人の汗を舐めると、その人物が嘘をついているかどうかわかるのだが、この特技は大変役に立つ。
友人や職場の上司が、自分を信頼しているのかどうか簡単にわかる。
暑い場所で自分を信頼しているかどうか質問し、額を流れた汗を舐めればいいのである。
ただ、いきなり顔を舐めた時点で100%信頼を失ってしまうのが唯一の難点である。

スタンド能力のスティッキーフィンガーズは、物や人にジッパーを付けることができる。
チャックのついていないズボンを履いている時に立ちションをする際、とても便利だ。
それ以外には特に役に立たない。

しかし、このスティッキーフィンガーズの能力のおかげで人の命を救えたことが一度だけある。
私が高校生の頃の話だ。
当時、私は付き合っていた恋人を妊娠させてしまい、大変焦っていた。
それでも自分のした行為に伴った結果である。
私はその子供を育てる覚悟を決めた。

臨月をむかえ、出産まであと僅かという時に、事は発覚した。
お腹の中の子供が逆子だったのである。
こういう時、通常分娩は不可能で、帝王切開をする事になるのだが、それも出来ない事情があった。
その恋人は体力が著しく衰えており、帝王切開をするには輸血が不可欠なのだが、
血液型が特殊であり、輸血用の血が手に入らない。

私は同じ血液型の人物を必死で探したが、見つからないまま出産予定日を迎えてしまった。
恋人は死を覚悟し、子供さえ無事に生まれたらいいと考えていたようだが、私にはその恋人を手放すことなど考えられない。
「もう、諦めるしかないのか」
その考えが頭をよぎった刹那、私にスタンド能力が開花した。
感覚的にスタンド能力を理解した私は、妊婦の腹にジッパーを付け、それを開けて子宮から直接赤子を取り上げた。

「ギャー!!」
病院中に赤子の鳴き声が響き渡った。
しぶちんの誕生である。
ちなみに当時の恋人がイトオだ。

スタンド能力は惹かれ合う。
その言葉が予見する通り、彼らもスタンドを持っている。
イトオのスタンドの名前は、虎舞竜である。
能力は、「何でもないようなことが幸せだったと思う」ことができる。
副次的に、「同じ曲を何回も歌う」こともできる。
これによってカラオケに同席した人物に精神的ダメージを与えられる。

しぶちんのスタンドは、JAYWALKという。
能力は、「きれいな指をしていたこと」を知ることができる。
ただし、「隣にいつも居たこと」は信じられない。
また、「薬局で売っていない薬を購入する」こともできる。
ただ、この能力は一度気付かれるとしばらく使用を制限されるので注意が必要だ。

それから数年が経過し、我々はロデオホドリゴを結成した。
そんな彼らの活躍は、これからである。



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  1. 2010/03/23(火) 02:23:31|
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霊体験

あまり人には言ったことはないが、私にも霊体験というものがある。

小学生の頃、塾の帰りだった。
それは、私にははっきり見えた。

聖徳太子だった。

当時から歴史が大好きだった私は、それが厩戸皇子であることがわかった。

霊を見たら驚いて声をあげられないのが普通の反応だが、私は違った。
日本史好きの私は、彼に興味深々だった。

「どこから来たの?」
「いつからいるの?」
「何しに来たの?」

矢継ぎ早に質問した。

すると、彼は答えた。

「そんなに一気に聞くなや。何言うてるかわからん。」

なんだが、すごくガッカリした。





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  1. 2010/01/28(木) 22:55:18|
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チアキの首

昨日と同じように、一昨日と同じように、残業をして家に帰った。
日付は翌日に変わろうとしていた。

ドアを開け、電気も点けずにベッドに仰向けになった。
昨日も、一昨日もしたことだ。
オーディオをつけようと、ベッドの枕元にいつも置いているリモコンに手を伸ばした。
と、左手に生ぬるい感触があった。

そこには、人間の頭があった。

誰か、殺されたのか?
いや、この生首は生きている。
呼吸をしている音が微かに聞こえる。
生温かい吐息が手にかかる。
電気を点け、生首を確認した。

この顔、観たことがある。
そうだ、映画に出ていた。
タランティーノの、そうだ、「キルビル」に出ていた、女子高生だ。

確か、そうだ、栗山、千明だ。
そんな名前だった。

それから、俺とチアキとの生活が始まった。

ここにチアキの首があるということは、キルビルに出ていたあの栗山千明はどうしているのか。
そう疑問に思ったが、翌日昼休みに入った定食屋で流れていた笑っていいともに栗山千明が出演していた。
彼女には特に問題はないようだ。
栗山千明は、「足の小指に人面瘡がある人」という質問で1/100を達成し、いいともストラップを手に嬉しそうに笑っていた。

チアキは、言葉を発しなかった。
表情で大体の感情はわかったが、何かを直接俺に訴えてくることはなかった。
俺がシャワーを浴びて裸で部屋に戻っても、ただ目を背けるだけだった。

「今日さ、課長に怒鳴られたよ。『お前は魚の腐った目をしてる』だってさ。」
チアキは、俺の問いかけは理解しているようだったが、何も答えることはなかった。

チアキは、ものを食べる。
どうやって食べているのかはわからないが、どうやら食事はするようだ。
チアキが来て以来、冷蔵庫のビール、こてっちゃんの減りが異常に早い。
「こてっちゃんは、生で食べているのか、それとも、フライパンで炒めた後、洗って戻しているのか。」
少し疑問に思ったが、どうでもいいことだった。


「俺さ、仕事辞めようと思ってるんだ。」
返答のない生首に話しかけるのは、俺の習慣になっていた。
その日、俺は今までにないぐらい理不尽な理由で課長に怒鳴られ、暴力をふるわれた。
明日、辞表を出そう、そう決意する前に、チアキに打ち明けてみた。

「・・・。」

チアキは答えない。
いつものことだった。

シャワーを浴び、蛍光灯を消して、仰向けにベッドに倒れた。
刹那、チアキが口を開いた。

「逃げるの?」

チアキの、刺すような目つきが、暗い部屋の中でもわかった。

その日、俺は、チアキの生首を、犯した。


翌日、辞表を出した陽の高い帰り道、
俺は、生首は燃えるゴミの日に出すのか、ミキサーで砕いてトイレに流すのかで、悩んでいた。


chiaki
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  1. 2009/11/27(金) 00:58:39|
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文七元結

左官の長兵衛という者があった。

長兵衛は腕のたつ職人であったが、部類の博打好きが高じて、ここ3年程働いていない。
年の瀬も迫るある日、長兵衛はいつものように博打に負け、身包みを剥がされて帰ってきた。

「おい、お兼。今帰ったぞ。なんだ明りぐらい点けろってんだこんちくしょうめ。」

「あんたまた働きもしないで遊んで帰ってきたんでしょう。
 そんなことより大変です。娘のお久が居ないんです。
 あんたが働かずに博打にのめりこんで、あたしらが毎日ケンカばかりしているもんで、嫌んなって出て行ったんに違いない。
 あの娘がいなけりゃあ、あたし生きていけない。」

「まぁ待ちやがれ、まだ出て行ったって決まったわけじゃない。
 どこぞで遊んでいるかもしれねえ。
 心当たりを探そうじゃねえか。」

2人言い争っている最中、来客があった。

「しばらくで御座います。藤助でございます。」

「おお、吉原の女郎宿、佐野槌の番頭、藤助か。
 仕事の依頼か。すまねぇ、今それどころじゃねぇんだ。」

「それどころじゃないとは、もしやお久さんのことでお揉めじゃあ、ありませんでしょうか。」

「おう、そうだい。お久が昨晩からいねえんだい、なんぞ心当たりでもあるのか。」

「そのお久さんでございますが、昨夜から当店にお出ででございます。
 女将と一晩中なにやらお話していたようでございますが、今朝になって女将が長兵衛を迎えに連れて来いと申すもので、こうやってお呼びに参りました。

「なんだってお久が女郎なんぞに行ってやがるんだい、すぐ行くから待ってやがれ。」

[文七元結]の続きを読む mixiチェック
  1. 2009/11/03(火) 10:13:06|
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太陽を盗んだ男

今になって思えば、最初に変化に気付いたのは私だった。

事件が起こる1週間ほど前のことである。
NHKの番組プロデューサーだった私は、ワクワクさんの目の焦点が時折、合っていないことに気付いた。

「先日の特番の疲れが残っているんだろうなぁ。」
その時は、そう思ってやり過ごした。

「先日の特番」とは、『探検!ぼくの町』のことである。
ワクワクさんと素人の小学生が、社会化見学に行く1時間番組で、春・夏・冬休みのタイミングに合わせてNHK教育で放送する。

今回、夏休みに合わせた『探検!ぼくの町』の担当プロデューサーは私、進行役はワクワクさんだった。
内容は、福井県の原子力発電所の見学である。

世界のエネルギー問題と、原子力発電の仕組みについて、発電所の所長さんが小学生に説明する。
ワクワクさんは、それに合いの手を入れたりして話をわかりやすくする。
収録は順調だった。
私としても、まぁまぁいいものが撮れたという実感があった。
しかし、その回の『探検!ぼくの町』はお蔵入りになってしまった。

収録の翌日、原子炉から濃縮ウラン燃料が盗難されるという事件が起こったからである。

社会的影響を配慮して、『探検、ぼくの町』は『魔乳秘剣帖』の再放送に差し替えられた。


ウラン燃料盗難騒動から2週間たった頃、その事件は起きた。
その日は、『つくってあそぼ 生放送スペシャル』の収録日だった。

「よーい、スタート!」
生放送の収録が始まった。

「ワクワクさん、今日はなにをつくるの?」
ゴロリとワクワクさんのいつものやりとりだ。
ただ、今日のワクワクさんの、ゴロリの質問への返答は、いつものやりとりのそれとは随分違っていた。


ワクワクさん反転
「今日はね、核兵器をつくるんだよ。」

ワクワクさんは、ボストンバッグから大きな何かを取り出した。


「おい、誰か止めろ」
私が撮影を止めようとした刹那、銃声がスタジオ中に響いた。
私の隣にいたADが、血を噴き出して倒れた。

「全員、このスタジオから出て行け!」
ワクワクさんが叫んだ。

私とゴロリを含む全員がスタジオの外に出た。
生放送のカメラはまわったままである。

「俺は原子力発電所からウラン燃料を盗み出して核兵器をつくった。
 これがあれば全て思いのままだ。」

カメラを凝視しながら話すワクワクさんの目は、完全に焦点があっていなかった。
髪もところどころ抜け落ちていた。

「さて、これからどうしようか。
 巨人戦を試合終了まで中継してもらおうか。
 ローリングストーンズを来日させてもらおうか。
 それとも、俺がこれから核兵器を使って何をするか、今からFAXで募集しようか。」


スタジオの外においやられた我々は、途方に暮れていた。
ワクワクさんを止めないと、東京は核の炎に包まれる。
しかし、今のワクワクさんにどうやって語りかければいいのか。

「ぼくが行くしか、ない。」

皆が俯く中、顔をあげてそう決意したのは、ゴロリだった。

ゴロリは、我々の制止も聞かず、勢いよくスタジオの中に駆け込んでいった。
<BGM>



1時間後、機動隊によって発見されたのは、
格闘の末、漏れ出た放射線に汚染されてもはや原型をとどめていない、人間だったものと、きぐるみだったものだった。


あの事件をきっかけに、私はプロデューサーの職を辞した。

それでも年に一度、太陽が高くなるこの時期に、毎年私はゴロリの墓に手を合わせにやってくる。

「お父さん来て!
 もうセミが鳴いてるよ!」
あの事件の直後に生まれた息子、呉呂利が私を呼んでいる。

今年の夏も暑くなりそうだ。

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  1. 2009/07/09(木) 23:10:50|
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事件の真相

イトウが仕事をやめた。

まわりには「キャリアアップの為」と吹聴してまわっているようだが、真相は違う。
本当の理由は私だけが知っている。

イトウがやっていた仕事は、
変声期前の少年のアナルにトンガリコーンを刺すライン工だった。
新人の頃は、あっさり塩味のトンガリコーンを刺していたのだが、
最近は、バターしょう油味のトンガリコーンを刺すまでに出世したようだ。

ある日のこと、いつもどおりトンガリコーンを刺す作業に専念していた彼は、とんでもない光景を目の当たりにする。
リストラにあって虚勢した彼の親父が、アナルを突き出してラインを流れてきたのである。

「父さん、久しぶりじゃないか。
 今まで何をしてたんだ」

戸惑う彼に、彼の親父は懇願した。

「このことは、母さんには黙っていてくれ。
 それより、ルマンドを、ルマンドを頼む。」

彼は、右手の中指にはめていたトンガリコーンをはずし、ルマンドに持ち替えた。
そして、親父のアナルにねじ込んだ。

中年男性のアナルにルマンドをねじ込む行為がワシントン条約に反していることは周知の事実である。

この行為の翌日、イトウは懲戒免職により職を追われてしまった。

これが事件の真相である。 mixiチェック
  1. 2009/04/04(土) 01:00:31|
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プロフィール

rodeo rodrigo

Author:rodeo rodrigo

ライブ予定

5月13日(土)18:30/19:00 ¥1500/¥2000(3日チケット¥3500)
南堀江SOCORE FACTORY
live:雨市 / THE YANG / 吉田恭兵 / ロデオホドリゴ
DJ:naonari ueda
FOOD:もっさんcafe

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