真・ホドリゴ日記

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I’s

昔の彼女の話を書こうと思う。

ぼくの彼女は有名人だった。
いや、正確に言うと、有名人になろうとしていた。
彼女は、中尾彬という名前で、俳優としてデビューする直前まで、ぼくとつきあっていた。

彬は、学園のアイドルで、演劇部だった。
彼女に近づくため、毎年多くの男子生徒が演劇部に入部していた。
ぼくは、そんな連中と一緒にされるのが嫌で、あえて帰宅部をとおしていた。
そう、ぼくの彼女への想いは本気だったのである。

ぼくたちの交際は、突然始まった。
ある年のバレンタインデーの日に、彬がぼくにチョコレートを差し出してこう言った。
「いやぁ、つきあって、、、ほしいんだよ。。。」

訳もわからず、ぼくはOKした。
その日から、ぼくたちは晴れて恋人同士になった。

お互い恥ずかしくて、手もなかなかつなげなかったぼくたちだが、
彬は、毎日ぼくのためにお弁当をつくってきてくれた。
「おいしいかどうか、わからないんだけどねぇ。。」

彬の料理は、お世辞にもうまいとは言えなかったが、
いつもいつも心をこめて作ったタコさんウィンナーやハート型の明太子を入れてくれるのが嬉しくて。
ぼくは昼休みを毎日とても楽しみにしていた。

ぼくたちが始めて結ばれたのは、ある雨の日のことだった。
もう手をつないで一緒に帰ることにも慣れてきたぼくたちを、突然の大雨がおそった。
傘を持っていなかったぼくたちが慌てて逃げ込んだところは、古ぼけたラブホテルだった。

ドキドキして、なにも言えなかったぼくに対して、彬はうつむき加減にこう言った。
「ゆっくり、、、していかないかい?」

「どうしたんだい、もうビンビンじゃないか」
ベッドの上での彬は、以外にも積極的だった。
初めてだったぼくは、彬にリードされ、彬の中で、果てた。

そうして順調に交際を進めていたぼくたちだったが、ある日突然、別れが訪れた。
彬が、「嵐を呼ぶ男」のオーディションに合格し、東京に行くことになったのである。
「ずっと一緒にいたいけど、俳優になるのが俺の夢なんでねぇ。。。」

彬が東京へ発つその日、空港でぼくたちは最後のキスをした。
顔が崩れるくらい号泣していたぼくとは違い、彬は最後まで涙をこらえていた。
「俺がテレビに出るようになったらさ、
 基の為に合図を送るよ。
 俺がマフラーをぐるぐる巻きにしてテレビに出てたらさ、
 『まだアタシの中では基が一番だよ』って合図だと思ってくれよな。」

彬は、涙を一粒だけ流して、笑って手を振り、飛行機に乗り込んでいった。


これがぼくたちの今でも思い出すと胸を締め付けられる、甘酸っぱい思い出である。
ぼくはそれ以来、今まで恋人をつくっていない。

彬がマフラーをぐるぐる巻きにせずにテレビに出たら、ぼくも新しい恋愛を始めようと思う。

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  1. 2008/09/04(木) 21:05:10|
  2. ハジメの日記
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Author:rodeo rodrigo

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10月14日(土)扇町para-dice
18:30/19:00 ¥1700
テッペリン presents『 beyond 』
live: 喃語(札幌) / 漁礁 / ginen / ロデオホドリゴ
food: 平田屋( ハンバーグオムレツ・Jabberwocky )

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